1983年生まれ。中央大学大学院修了。在学中にいじめを題材にエッセイを書いたことから執筆の世界での修行を開始。エッセイ、詩、絵、世界中の友を訪ねた旅行記などを書く。2010年、エッセイ集『コトバトココロ。』を出版。詩と絵本を一冊にまとめた『Lenna』は北米で教材に使われ多くの子供達に読まれている。表現活動におけるテーマは「子供達の笑顔をもっともっと見たい」。宝物は世界中から届いた感想文と子供達が真似して描いてくれた絵。
うちののり巻き (テーマ篇「創」)
フレッシュトマトミスト (MOTOZAKEストーリー)
今日の十時も
あいつといる私
(Vol.16)
夜十時、「私」は狭い席しかない安い居酒屋に「あいつ」といる。いつも酔っ払っていて、立派な大人なのに中学生並みに単純で、軽々しく愛を叫ぶ。そんな「あいつ」と、なぜか今日も一緒にいる。
大人になる前に起きたこと
(Vol.14)
母さんが家を出て行ったのは、自分のせいだと思った──。母親に捨てられ、漫画喫茶や施設での暮らしを強いられる兄弟が、周囲の支えを得てたくましく生きていく様を、兄の視点で感動的に描く。
クリスマスの前に (Vol.13)
花とぼく
(Vol.12)
中学校でいじめられている「ぼく」は、学校でも家でも色のない日々を送っている。実は花が好きな「ぼく」は、帰り道の途中にある花屋で、同じように花の好きな店員の男の人と出会う。
じいさんとあたし
(Vol.11)
世の中すべてにむかついている16歳女子の「あたし」。けれど、コンビニで出会った、鼻に管をつなぎ酸素ボンベを引いて歩くじいさんが不自由そうなのを放っておけず、つい後をつけていく。
夏
(Vol.8)
何をやっても中途半端だった「私」。ある夏の日、町で見かけた「劇団員募集」のチラシになぜか誘われ、ジャージ姿の彼らのいる汗臭そうなところへ飛び込んでいく。
OL女子ですらないけれど
(Vol.6)
どんなに懸命に仕事をしても、私の名前は「派遣さん」。きらめいていたはずの一人暮らしはさみしく、合コンに参加しても、もはやこの年齢ではお荷物……。三十四歳、派遣女子の明るいつぶやき。
お兄ちゃんの背中
(Vol.4)
学校帰り、小学生の「私」は、友達六人のかばんを持たされているお兄ちゃんの姿を見かける──。兄を助け出せない妹の目を通して、現代のいじめを真正面からとらえる意欲作。作者「あとがき」付き。
十四歳と夕焼け
(Vol.2)
いじめの渦中にいる女子中学生の切実な叫びを、たたみかける短い文章でリアルに綴る。怖いほどの真っ赤な夕焼けが、出口を見失った主人公に救いをもたらす。